東山動植物園の建築遺産

普段行き慣れたところでも、陽が落ちて夕暮れから夜中に散歩すると、昼間には味わったことのない気配を感じることができる。

「雨がしとしとと降っている。しとしとという表現が好きだ。何も考えずに小雨に打たれると心が落ち着く。僕は息を殺し、このフェンスを越えた。フェンスの向こうからは、闇の息遣いと微かな眼光が感じられる。」

村上春樹風に言うとこんな感じだけど、気軽に行ってきました。

ナイトZOO & GARDENに行ってきました

■東山動物園恐竜像

東山動物園の古代池付近にある恐竜模型は、昭和13(1938)年に、開園1周年を記念して鉄筋コンクリート造で作られました。

恐竜像は当時の北王英一園長の発案でハーゲンベック動物園にある恐竜模型にならって建設したとされています。

イグアノドン、ブロントサウルス、トリケラトプスの像は、平成23年に名古屋市の「認定地域建造物資産」に認定され、平成29年に補強工事が完了しています。

80年もの年月を経た像は、コンクリート構造物の耐用年数を超えています。ひび割れやエフロレッセンス等の劣化も進んでいたそうですが、内視鏡調査等による劣化調査、補強工事により次の世代に引き継がれていきます。

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■東山植物園温室前館

植物園の温室前館は、昭和11年(1936年)に建築されました。

現存する公共施設の温室では、日本で最も古い歴史があるそうです。

設計は、当時の名古屋市土木部建築課に採用されたばかりの若手技術者、一圓俊郎氏。

我が国最初期の本格的な鉄骨造温室建築として、国重要文化財に指定されています。

東京帝国大学で建築学を学んだ一圓さんは、温室の設計に当たり、当時の最新技術だった発光放電による溶接技術(アーク溶接)を導入したそうです。

完成当時は、「東洋一の水晶宮」と称され、今も東山植物園のシンボルとなっています。

当時の照明も復元されて、ライトアップされた温室前館はとても綺麗です。

温室前の鏡池との相性がとても素晴らしいですね。

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補強も溶接工法にすれば、、、